福岡スピリッツレポート 2006年1月

立志塾新春講演会 2006年を視る

毎年二〇〇七年の会が開催している新春講演会は、年頭にあたり西日本新聞社の編集局長がその年を予測しました。


 二〇〇六年の色は「黄色」(電通調べ)。英国エコノミスト誌編集長、ビル・エモット氏が日本を指して「陽はまた昇る」と表現したように経済の見通しは明るい。しかし、心配な事象が現われている。
 小泉政治の目指した市場原理主義の結果生まれた勝ち組と負け組、企業モラルの低下、年三万人超の自殺者、健康保険制度の崩壊、給食費や文房具代を払えない子どもたちの増加、少子化による人口減だ。
 九月に自民党の総裁選がある。消費税増税、少子化対策、外交面での日韓・日中関係回復など、次の政権には先送りした問題が山積している。一方、十一月には米国で中間選挙が行われる。民主党の躍進次第で、次の大統領選が占なえる。
 藤井正彦氏の著書「国家の品格」で紹介されている駐日フランス大使ポール・クローデルの六十余年前の言葉「日本人は貧しい。しかし高貴だ…」が示す、かつてあった弱者への気配りや共感が今の日本社会には欠けているのではないか。
 以前、「アジアの人権を考える」を企画をし、フィリピンの子どもたちを紙面で取り上げた。取材を進める中で、家族の生活のために働いている、家族の役に立っているという思いが子どもたちの表情に表れているのに気付き、改めて家族の在り方を考えさせられた。この企画では主に女子中・高校生から共感の声があり、大人が場所や時間、素材を提供する努力をすれば、子どもたちは感動や共感する力を持っている、と実感した。
 その国がいい社会かどうかは、高齢者と子どもを見れば分かるようである。
西日本新聞社代表取締役編集局長
菊池 恵美
講演会終了後の「小正月の宴・新年会」に、六十余名のご参加を頂きました。博多雑煮をいただいて皆様のお話をお伺いし、お楽しみ抽選会。たいへん楽しい会となりました。

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